Momomo The 'Nora' Cat 1


Sep, 1997

猫である。(見りゃ分かるって)

唯一の肉食(というか雑食だが)であるエドを例外とすれば、草食獣ばかりのわが家である。猫なんぞ飼おうなんて考える訳もないのだが、世の中そうそう甘くはないのであった。


それはある暑い日であった。神戸に買い出しに行った帰り道、ほぼ自動車専用道となっている神戸-西神間のバイパスの中央分離帯にこいつはぐったり横たわっていた。直射日光ビシビシ、車はバンバン、あとから考えると、もう一時間生きていられたら奇跡、という状況であった。最初は死体に見えたのだが、念のために次のインターチェンジで引き返して再度スピードを落として通って見ると、僅かに動いているでわないかあ。保護するしかないではないか、この場合。


しかし相当弱っていた。最初は助からないと思ったが、知ってる動物病院はどこも電話が繋がらない。仕方なく家に連れ帰って涼しい所に置き綿棒に浸して水を与えた。とても自力で水が飲める状態ではなかったのだ。


しかし。驚いた事に、その晩には自力で猫缶が食える位に回復してしまったのである。

いやまいったね、ほんと。

「案外弱ってなかったんだね」なんて言っていたのだが、所がどっこい、実は弱ってはいたのである。単に生命力が異様に強く、回復が素早かっただけの話だったのは後で分かった事である。


雄だぜ、まいったか


里親探し

については、勿論した。やはり兎やモルモットと同居させるのは不安である。実は、一応友人が引取先を見つけてはくれたのだ。しかし、既に一週間以上経過していて、手放すには情が移り過ぎていて無理であった。私が小学生の頃初めて飼った猫「チビ」に見た目が良く似ていたからかもしれない。
今にして思うと、やはり里子に出さなくて正解だったと思う。とんでもなく暴れん坊な奴で、20年以上猫を飼育して来たがこんなんは初めてである。危うく友達を無くす所だったかもしれない。

そんな訳で、猫は「ももも」と名づけられ、うちで暮らすことになったのだった。

ちなみに「ももも」とは、某コンパイルのゲーム「ぷよぷよ」に出てくるキャラの一つである。たまたま遊びにいった友人宅に「ももも通販」のカタログがあったのが、猫の不幸であった。何故にもももか、というのは、まあ勢いってゆーんですか。


猫は寝る

良く寝るのはさすがに小猫である。しかし起きてる時はメチャメチャ元気である。中間の、落ち着いているという段階が無い。

ちょっと眠い


結構眠い


めっちゃ眠い


まあ、そんなこんなで猫が加わってしまった。当面仕事部屋六畳が「ももも」のテリトリーである。マックス様の遊び場が減ったことになるんだが、元々彼の領域は兎としては十分過ぎるくらい広いのだから、ここは一発王様の貫禄で許して貰おう。逆に「ももも」には少々不足する運動場だが、これは当面アライグマ・エドの移動でなんとか広げたいと考えている。


(EOS-55・EF28-70mmF2.8L)

もももその2へ

Goto Shikapon Home Page

鹿川 伊知郎(Ichiro Shikagawa <shikapon@jiru.com>)
Julius Guilbert Trading Co.
Memuro, Hokkaido, JAPAN
Last Modified : Oct 1, 1997